「ボクとオヤジのアートdeお盆ナイト2019」開催が近づいてきました!


皆様、ご無沙汰しております。

毎日暑い日が続いていますね、

ボクとオヤジのアートdeお盆ナイト2019!

今年も開催いたします。


「ボクとオヤジのアートdeお盆ナイト2019」

この度、愛知県西春日井郡豊山町にある現代美術作家小出ナオキの実家にて「ボクとオヤジ のアートdeお盆ナイト2019」を去年に引き続き開催します。

去年同様2019年8月13日のお昼から15日の晩まで、まさにお盆の期間です。 この期間、小出家のお盆の風習を公開します。 そして、その期間小出家の中にこの企画に賛同したアーティストによる展覧会も小出家敷地 内で開きます お寺でのお焚き上げまでが会期で期間内小出家を展覧会場として展示を見ることができます。

〇スケジュール 8月13日~15日 正午~午後5時OPEN (小出家の家族が実際に生活しているので、時間外の見学は要相談)

〇イベント

13日午後5時頃~ 小出家のお墓のある常安寺から灯篭の行列をし住職によるお盆の読経も公開します その後オープニングティーパーティー

14日午後6時頃~7時頃  出品作家に加えゲストを招いてトークショウを企画しています(要予約別料金制)

15日午後4時~ お焚き上げのためお盆の祭壇からお供えを眞籠に巻いてお寺まで歩きます お焚き上げの後アフターお盆パ―ティーのBBQも企画しています(別会費制)

〇料金:入場料500円(1ドリンク付き)

住所 愛知県西春日井郡豊山町豊場大門1番地 「ZaisyohouseKoide」 連絡先 小出ナオキ 090-1823-0674 mail ​ zaisyohousekoide@gmail.com

出品作家(敬称略)

浅野 達彦 遠藤 良太郎 加藤 K 神谷 徹 川島 秀明 小出ナオキ 福井 篤 ふるかは ひでたか

〇概要

うちの実家は敷地200坪の建物70坪位の昭和45年位に建てられた建物です。ボクもそこで高 校、浪人まで過ごしたのですが、祖父母に両親そして兄貴とボクの6人いた家族も、親父が 三年前に脳出血で介護生活になって、ボクの家のある千葉に来てからは空き家になっていま す。 おばあちゃんが生きていた頃は代々、在所(本家)だったので毎年お盆には家族や親戚が来 ていました。 母親が早くに亡くなっていたので親父が一人になるとお盆もこぢんまりと家族だけで簡単に 済ませていました。 親父が倒れてからは体調も考えて、お盆の時期を避け8月終わり頃にお墓参りだけしていま した そんな感じで地方の田舎屋敷は空き家になり朽ちて行くのかと思っていましたが、まだ使え る実家をなんとか使えないかと模索していました。しかし、片付けや維持などやはり近くに 住んでいないと動かないことが多くてうまく進んでいませんでした。

そんなことを思っていた2017年の夏に親父が「来年はちゃんとお盆をやりたいなぁ~」と 切なく少しボケてきた顔で言いました。 倒れてからと言うもの、生まれていらい離れたことのない実家から遠く離れた千葉に来て、 老人ホーム暮らしで知り合いもいない場所に住み会話も減り、訪ねてくるのもボクか兄貴だ けくらいです。 日に日に物忘れも増え携帯の使い方やパソコンの操作もわからなくなってきているおやじ。 たまに実家の古い友人からの電話では意識レベルがぐっと戻り会話が進んでいるのを見る と、 やはりおやじに必要なのは実家での会話だなと確信しました。 そして、これはなんとかせねばと思い、お盆に親父をなんとか連れて実家で過ごすにはどう したら良いか考えました。 イベントにしてみんなでお盆をやれば、俺も帰る理由が作れるし親父もちゃんとお盆をすご せるし、地元の知り合いとも会えるし話せる! これはアーティストの親不孝の子供が親にできる最大のアート孝行だ!とひらめきました。 そう言うきっかけでアートと日本中で同じ時期に行われる行事を融合した「お盆ナイト」を やることに決めた次第です。

やることに決めたのですが、まずお盆とは何か!?という基本的な疑問が出てきました。そ こで、実家の近くの檀家でもある寺の和尚さんに聞いてみると、亡くなった人が年に一度家 に戻り家族と過ごし、また先祖を供養する行事、もしやるならしっかりと地元の風習通りや りなさい。とのことでした。 調べてみると、地方によってやり方や祭壇の形、出す食事の献立も色々違いがあることがわ かりました。漠然とお盆と言っても色々な地方、宗教、家族構成によってさまざまなイメー ジ、受け取り方があって決して決まった形があるわけではなく、その場合その場合でかなり 差があったり、全くやったことがないという人もいたりと知れば知るほど面白いことが見え てきました。 そこで、一度愛知のうちの地域のお盆のスタイルを色々な人に体験してもらうと共に、それ ぞれの人のお盆というイメージを集めて見ることが出来れば、今の日本の人の考えの一端を さわることができるのではと考えました。

さらに言えば、この時代、ここで生きているアーティスト、もしくはそこに興味のある人た ちがお盆というキーワードで何を作ることができるのか。ということをやりたいわけです。 お盆のイメージはかなり個人の経験によって違いがあって実家に仏壇がないところでは一切 経験がないという人もいて、それじゃ家でせっかくやるから寄っていって見ていきな!そん で、ついでに色々話そうかー!というイベントにしたいのです。 お祭りという側面と人の認識の差異と地域差、または死生感のぶつかり合いの場所という アートの側面を両立させたい! 後は日本のそこらじゅうでおこっている空き家増加による地域コミュニティの崩壊問題の アート領域からの解決案の提示と実践! いうなれば、親と子、家族と社会、そしてそれを取り巻く歴史と今という時間の流れ これ らの間に存在する人と人との絆にフォーカスすること。

でも実は一番のテーマは、アーティストの親孝行にみんな乗っかってみないか!結構いいか もよ!ということかな。

〇2019年お盆ナイトステイトメント

親孝行アートイベントとしてスタートさせた2018年のお盆ナイトは、3日間で100人を超す 人が集まり成功に終わりました。新聞に載ったこともあり、ご近所の方からボクの同級生そ して親父の教え子から仕事の関係の方々まで幅の広い人たちが、この「在所」に足を運んで いただきました。ある意味途切れていた糸を少しづつよっていき、新しい糸を紡ぎなしてい く感覚を感じることができました。 二年目になるお盆ナイトでは、ボクが高校生浪人生まで過ごした愛知での重厚な記憶として 残る美術予備校で出会った人たちとの企画展です ふらふらと親に甘えて育った高校生が初めて出会った異色の人たち、そして初めて目にする 美術受験という変な壁、そして浪人という挫折 そこで疎なり密なりにかかわった仲間や憧れの人たちとの記憶は、あの1980年代バブル期 の空気を今でもすぐに思い出せるくらい強烈なインパクトを持っていました そしてそれらの人たちは、やがてその場所から離れそれぞれの思う場所へと旅立っていき、 それぞれの生き方で広い世界での居場所を作っています そんなボクも今は生家を離れ別の場所に住み生活している一人ですが、いつもお盆やお正月 に実家に戻るといつも、あの頃の記憶が家のいろんなところにしみついていてすぐにイメー ジが戻ってきます お盆には実家に帰って昔の友達や親せきと顔を合わせ語らうという一面があります 今回のお盆ナイトでは高校生から30年以上たっち、50歳を過ぎたあの頃の仲間に「一度う ちに遊びにおいでお盆だし」といった気持で声をかけました おる意味「お盆」という言葉なくしてはなかなか集まれない人たちに「友達の在所」という 気の置けない場所で、作品見せながらやお話をする機会を作ることで、多感な時代を過ごし た30数年前のあの空気を感じてもらい、そしてそこから広がるそれぞれの人の流れを見る ことができる場所になると思います。 そしてまた再びそれぞれの糸をここで結びなおし今まであった糸に太く巻き付けることでよ り強い何かができていくのではと感じでいます。



小出在所

現代美術作家「小出ナオキ」の実家であるZaisyohouseKoideのホームページです。アーティストインレジデンス、アートイベントなど空き家となった実家のあたらしい価値のあり方を様々な方向性で模索し実践しています